ゴルゴンゾーラチーズ

日本産では「ゴルゴンゾーラ」と名乗れない

2017年12月15日、農水省はイタリア産の特定のもの以外は「ゴルゴンゾーラチーズ」の名前が使えなくなると発表しました。日本とEU(欧州連合)の経済連携協定交渉において、お互いのブランドを保護することが目的です。

これで、日本産のものは、協定発効7年後(なんで、来年からでいいじゃない?)から「ゴルゴンゾーラ」と名乗れなくなりました。「ゴルゴンゾーラ風」などのあいまいな表現も使えません。

これは、私にとっては当たり前と思っていたことです。今まで食べた「ゴルゴンゾーラ」は、イタリア産のものと何の疑いもありませんでした。正直、日本産ではがっかりしてしまいます。もっとも、チーズを買うとしたら、吉祥寺アトレのチーズ王国ですので、日本産ではありえません。

「えっ、日本産のパルメザンチーズ?」
これも、知りませんでした。「パルメザンチーズ」って、イタリア産ではなかったのですか?日本では粉チーズとして別物と認識されているので、日本産でも名前が使えることになったそうです、?ですが。

いけるんです!「ゴルゴンゾーラの蜂蜜かけ」

数年前、魚と日本酒を味わった後、2次会で国立のバーに寄りました。その時のオーダーが、グラスワインと「ゴルゴンゾーラの蜂蜜かけ」でした。最初は「?」と思ったのですが、ブルーチーズはもともと好きでしたので、「知らないものは、試してみるか」と注文してみました。

この「ゴルゴンゾーラの蜂蜜かけ」はとても、まろやかで美味しかった。青カビの強い臭いと味が、はちみつのまったりとした甘さで穏やかになります。ぜひ、試してみてください。「ブルーチーズはちょっと」と言う方も、「ゴルゴンゾーラの蜂蜜かけ」なら、きっと美味しいと感じると思います。ただし、チーズ好きならですが。

この時の「ゴルゴンゾーラ」が、ピッカンテかドルチェのどちららの種類(次項参照)かは分かりません。そこまで記憶していません。思うに、蜂蜜はけっこうまったりした甘みがありますので、刺激と辛味が強いピッカンテの方が合うかもしれません。ドルチェはマイルドな風味なので、はちみつと合わせるとスイーツ風になるかもです。

「ゴルゴンゾーラチーズ」には、2種類あります。

「ゴルゴンゾーラチーズ」は大きく二種類に別けられています。青カビが多く辛味の強いものはピッカンテ(伊: piccante「辛い」の意)、クリーミーでほんのりとミルクの甘味の残っているものがドルチェ(伊: dolce「穏やか」の意)と呼ばれています。ピッカンテはそのまま食べることもありますが、リゾットに入れたり、ゴルゴンゾーラソースを作ってパスタにかけるなどの料理に使われます。

「ゴルゴンゾーラチーズ」はロンバルディア州とピエモンテ州にまたがる地域で生産されるイタリアの代表的なチーズです。1996年6月12日以来、統制原産地呼称(DOP=イタリア原産地名称保護制度)を取得しています。だから、私は日本産も含めて他の生産地のものは「ゴルゴンゾーラチーズ」と名乗れないと思っていました。

その他の代表的なブルーチーズには、「ゴルゴンゾーラ」とともに世界三大ブルーチーズに挙げられているフランスのロックフォール、イギリスのスティルトンがあります。