読書好きな方には、夢物語でしょうか。ですが、実は月刊誌『ダ・ビンチ』12月号を手に入れただけなのです。

『ダ・ビンチ』BOOK OF THE YEAR 2018

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この『ダ・ビンチ』12月号は、持ち運べる最新刊の図書館です。
この中には、今年の各ジャンルの注目本がラインナップされています。
「これも読みたい!、あれも」と、見ているだけで楽しくなってきます。それにしても、すごいラインナップです。

通常の特集であれば、10ページくらいではい終わりです。どんなラインナップかは、目次を載せておきますので、参考にしてください。これ一冊あれば、当分読みたい本には困りません。反対に、読書する時間がもっと欲しいと悩んでしまいます。

クリックすると拡大します。『ダ・ビンチ』12月号

また、コラムもなかなか読み応えがあります。そのなかでも面白かったのが、次の2つです。

『来る』公開記念インタビュー「松たか子来る」

映画『告白』で松たか子を主人公にした中島哲也監督『来る』(12月7日公開)
映画の内容はともかく、松たか子演じる最強霊媒師「琴子」の性格設定が面白そうです。原作は第22回日本ホラー小説大賞受賞作『ぼぎわんが、来る』(澤村伊智・著)なんですけど、それは脇においておいて、「琴子」とは、松たか子によるとこんな人らしい。

「琴子は頭が良くて、行動にひとつも無駄なことをしたくない信念がある人だと。それを聞いて、はじめて琴子のことがわかった気がしました。全然笑えないけど、精一杯のギャグを言ったりするのも彼女のなかでは普通のことなのかなって」

「最初はもっと重いキャラクターだと思っていたのですが、監督と話してからは彼女の一挙手一投足がおかしく思えてきて、話すスピードや行動のスピードを軽くしていったら、演じるのも楽しくなっていきました。いかにお客さんに笑ってもらえるかまで考えられるようになってきて、これは面白い役をいただけたなと」

「ラーメンを食べるシーンでも、箸をつけてから手を合わせて立ち上がるまでの時間配分が決まっていて、そのなかでセリフを喋るのが大変でした。無駄のない動きの人だから、きっと食事も早いだろうという設定なんですけど。だったら、時間のかかる熱いラーメンを頼まなきゃいいと思うんですけどね(笑)。でも、それを頼むのが琴子さんなんですよね(笑)」

出演者が豪華絢爛です。松たか子、妻夫木聡、岡田准一、黒木華、小松菜奈、柴田理恵など。
ちょっと、この映画見たくなってきました。実は、前々から松たか子ファンです。舞台も一度見に行ったことがあります。

湊かなえ
“師匠”によるQ&A、『トラペジウム』を読んで

ちょっと、面白いインタビューもありました。
なかなか、自分の憧れの先生に読書感想を聞けるものではありません。

『トラペジウム』著者・高山一実が小説を好きになったきっかけの一冊が、湊かなえ著『少女』で会ったそうです。

この人がいなければ、高山一実が小説を書く日は来なかっただろう—」
高校時代、まだ一人の少女だった高山がその作品と出会い、小説の面白さを教えてくれたのが、湊かなえだった。
それから10年近くの時を経て、今度は自身のデビュー作の感想をいただくことに!

たった1ページのインタビュー記事ですが、小説家の核となるのは、想像力だと感心しました。なかなか、登場人物になりきって、その心まで想像してその人格でセリフをしゃべらせることはできません。普通の人なら、5分考えただけでやめてしまいます。

Q3
学園もの(青春小説)として魅力を感じた部分は?
A3
主人公やメンバーたちが内面にかかえる問題は、多くの中高生に共通するものなので、読み手が登場人物に自己投影できることが魅力のーつだと思います。

Q6
好きなシーン、好きな台制や文章など、細部で楽しまれたポイントを教えてください。
A6
東の母親、馬場さん、通訳のおじいさんたち、周囲の大人たちか、決して子どもたちに甘くはないけれど、温かく見守っているところが物語に深みを与えていると思います。
好きな台詞
「光るものって、なんであんなに魅力的なんだろう。」
「トラベジウム』91ページ