実話ラヴァーズ(臨時創刊Vol.15)

『実話ラヴァーズ』の人気の秘密

2018年5月に創刊された『実話ラヴァーズ』
出版不況と言われて久しい中、次々と新雑誌が創刊されているジャンルがあるといいます。
「シニア向け実話誌」―どんな内容で、何が熱く支持されているのか?

『実話ラヴァーズ』編集長の比嘉健二氏は言っています。
「売り上げは号を迫うごとに増え、現在は約10万部。大都市だけでなく地方都市のコンビニでよく売れるのが特徴です。ブームを受け、ウチでは月刊、隔月刊、増刊や季刊など新シリーズを刊行していますし、ライバル社からも同様の動きが止まりません。いずれも読者は50〜70代の郊外に住む独身男性が多い」

記事も芸能ゴシップや暴力団記事などの一般的な実話雑誌と違い、50代以上のシニア向けのエロ企画をメインにしています。その中でも、

目玉企画は「あなたの愛人にしてください」!

シニア世代の「恋人(愛人?)」を探す3つの実情

『実話ラヴァーズ』の人気を支える目玉企画「あなたの愛人にしてください」。
応募するには、ハガキか手紙で自己紹介をし、編集部に送ります。中には、自分の写真を入れるだけでなく、便箋で何枚も手紙を書くシニアもいるそうです。

「編集部が関与するのは届いた手紙を女性に渡すところまで。
返信するかどうかは女性に任せています」

今の時代、女性との出会いを求めるなら、パソコンやスマホの出会い系サイトが多くあります。ネットには無修正のモロ見え、しかも無料アダルト動画&画像サイトが多くあります。
なぜ週刊誌や「手紙」というアナログなものが受けているのでしょうか?

アダルトメディア研究家の安田理央氏はシニア世代の3つの実情をあげています。

  1. シニア世代は、若い頃から週刊誌を読んでいた活字世代
  2. シニア世代の告白はラブレターでした
  3. 大多数のシニア世代はネットが苦手

では、どんな女性が応募してくるのでしょうか?

「あなたの愛人にしてください」に応募の優梨愛さん(25)

同誌VOL.15には23歳から46歳までの5人の女性が登場。そのうちのひとりが優梨愛さん(25・仮名)。

〈ギャルな見た目に惑わされない男性と素敵な出会いがしたい♡〉
【プロフィール】
職 業:アパレル(販売)
身 長:158センチ
趣 味:雑貨屋さん巡り
写 真:顔は手で隠されています
見た目:大島優子似。

優梨愛さんはこのコーナーに「再登場」。前回は
「想像してたよりもたくさんの申し込みがあってビビリました」と語る。
ほとんどは礼儀正しい、真面目な手紙だったが、なかには〈やばい人〉もいたという。

「一番ドン引きしたのが、イチモツの写真を送って来た人ですね(笑)。それも超ドアップ!しかも上半身の写真がないんです。きっと『イチモツで判断しろ』ってことなんだろうと思いますけど、こっちはセフレを募集しているわけじゃないので」

「10人とコンタクトを取り、5人と1回ずつデートした頃にコロナの感染爆発が起きた。仕方なく1日おきにテレビ電話で話していたが、相手が次第にエスカレートしていった。『下着姿の画像送って』とか『裸が見たい』とか言われて『ええーっ⁉︎』ってなりました。『テレホンセックス(?)しよう』とも言われて、『それは絶対無理!』って断ったら『じゃあ、俺がシテるとこ見てて』って言われて『それも無理!ごめん!』って言って切りました」

「今度はもっと内面を見てくれて、きちんと繋がれる人と出会いたいです」
という理由で、再応募したそうだ。

なぜSNSやマッチングアプリなどネットを通じた出会いが増えている今、彼女たちがわざわざ雑誌に応募してくるのか。5人目に登場した46歳バツイチの史子さん(仮名)がその理由を語っている。
「出会い系は怖いし、結婚相手を探しているわけではないので、婚活パーティーには行けないし。紹介もしがらみがあって嫌」

もっと、きわどい記事もあります。

実話ラヴァーズの記事

編集部「健全な出会いをサボート」

「あなたの愛人にしてください」コーナーの巻頭には〈編集部から〉との注意書きが記されている。

この「愛人募集」はあくまでもシニアの健全な出会いをサポートするものです。性的な関係を推奨するものではないことをご承知おきください。とした上で、金銭の授受や反社会勢力からの応募など禁止事項が掲げられている。

「『やらせではないのか?』『金銭目的か?』という電話が編集部に相次ぎ、なかには「月50万円でオレの女になれ』といった手紙が来たため、援助交際目的や性的関係を目的とした応募など禁止事項を設けることにしました」