ヒヨコにとっては、死ぬも生きるも地獄!
【ご注意】卵が好きな方、これが卵の5つの現実!
想像してみてください。
あなたが1mの立方体の中に閉じ込められ、6ヶ月間、いやたった1日でも出られないとしたら。
食べ物は与えられます、一種類だけ。考えただけでも、ゾッとしますよね。
これより酷い扱いをされているのが、金属製の檻バタリーケージの中の採卵鶏です。
バタリーケージの広さは、60cm×40cm。その中に、7〜8羽のニワトリが入れられます。
一羽分の広さはB5サイズにも満たない狭さ。とうぜん、羽を広げることもできません。
そんな悲惨な記事が『週刊現代』(2/3発売)に出ていました。要約します。
- もともと1年で10〜20個しか産まないニワトリ
採卵鶏として1年で300個産めるよう品種改良されています。
鶏の重さは約2kg、卵は50〜70g。60kgの人が毎日2kgの卵を産むことになります。だから、江戸時代には卵は超高級品でした。 - ヒヨコにとっては、死ぬも生きるも地獄
ヒヨコのオスは、生まれた直後殺処分されます。
すり鉢状の機械の下に穴が開いていて、そこに吸い込まれたヒヨコはシュレッダー状の刃物で細断されます。
日本の場合は、ゴミ箱にポンポン投げ入れられ処分されているそうです。
メスのヒヨコは生後120日前後で卵を産むべく、バタリーケージの中へ。 - 強制換羽
産卵できるのは450日頃まで。
もともとニワトリは冬の間は産卵しません。春になって産卵するのです。
だから、擬似的に冬を体験させ、卵を生ませます。
その方法は、
①栄養のない餌を与える
②絶食させて、餓死寸前まで追い込みます。
すると、羽が抜け落ちます。
その後、餌を与えると羽が生え変わり、卵を産むようになります。これが、「強制換羽」です。
「強制換羽」前、餓死するニワトリもいますが、トータルで卵の生産量が増えれば良いと業者は考えます。
そして、ニワトリは600〜700日で生涯を終えます。骨はボロボロ、肉質も悪く食用になりません。缶詰やエキスになります。 - 卵の賞味期限、ふつう14日間の曖昧さ問題
卵の賞味期限は、パックされた日で決められます。元来は、一個一個の異なる賞味期限が違うのです。
卵は36℃で放置しておくと、たった1日でサルモレラ菌が食中毒を起こすまで増殖。25℃だと21日、10℃だと60日。だから、売り場は常温でなく冷蔵した場所がいいことになります。 - 黄身ですが、濃いほど栄養価が高いという嘘
黄身は餌の色によって変わります。米なら白く、トウモロコシなら黄色に。
アニマルウェルフェア(動物の福祉)に背く日本の業者
ネスレ、マクドナルド、スターバックスといった世界的企業が、バタリーケージの卵は使用しないと宣言し始めています。スイスでは全面禁止。イギリスではケージフリー率が64.8%、ドイツでは87.2%。
ところが、日本は10%以下。
だからでしょうか? 次の事件も起きました。
2021年1月15日、元農水相川が収賄罪で起訴
日本の養鶏の後進ぶりを象徴するような事件。
今年1月15日、川貴盛・元農水相が収賄罪で在宅起訴されました。広島県福山市の鶏卵生産大手「アキタフーズ」の秋田善祺・元代表から計500万円を受け取っていたことが問題視されました。川氏と元代表との会食には農水省の幹部も同席していました。鶏卵業者と農政の不適切な関係。しかし、日本だけでなく汚職はどこの業界でも同じだと思います、お金儲けが優先されるからです。
第4次安倍内閣で農水相を務めた川貴盛元議員(左)
鶏卵界のドン・秋田善祺元代表
「アキタフーズは鶏卵業者の中心的存在です。世界的に進められているバタリーケージの使用禁止の流れが日本に波及するのを食い止めようと、ロビー活動の一環としてカネを渡したのです。明るみに出た裏帳簿から、秋田氏は他の農水族を料亭やクルーズ船で接待したり、高級メロンやワイシャツのお仕立て券などを渡したりしていたようです」(農政に詳しい全国紙記者の話)
しかし、私たちが安い卵を求める限り、ヒヨコの運命は変わりません。
もっと詳しく知りたい方は、『週刊現代』(2/3発売)でお読みください。