ノルウェーのワクチン接種で死んだ「高齢者33人」の共通点『週刊現代』(2021.2.3)

有効率95%とは、リスクが「20分の1になる」ということ

以下、『週刊現代』(2021.2.3)より抜粋

ファイザー社&ビオンテック社製のワクチンの「有効率」は95%と言われる。
これは「接種すれぱ95%の人は感染しなくなる」といっ意味ではなく、
接種した人は接種しなかった人に比べて発症するリスクが「95%低下する」、
つまり「20分の1になる」ということだ。

全員が75歳以上だった

ワクチン接種が迫るなか、
北欧から驚樗のニュースが飛び込んできた。
亡くなった高齢者たちは、どんなリスク要因を抱えていたのか。
現地の医療関係者らの証言から、浮かび上がつてきたものとは——

ノルウェー医薬品庁の主任医師であるシグルド・ホルテモ氏が話す。
「現在ノルウェーでは、高齢者施設の入居者、医師や看護師などの医療従事者を優先グループとしてワクチン接種が行われています。ワクチンの種類は米製薬大手のファイザー社と独製薬ベンチャーのビオンテック社が共同開発したものです。接種を受けた約7万人のうち、104名が副反応(副作用のこと)を訴えた。その中で46名は『深刻な副反応』が出たと報告されています」

うち33名が死亡してしまったというわけなのだ。医療従事者だけでなく、高齢者施設の入居者を優先したのは、クラスター対策が一因だ。
「ノルウェーのワクチンでの死亡者に共通するのは、いずれも高齢者であり、全員が高齢者施設に住んでいたといつこと。そして全員が基礎疾患を持っていたこともわかっています」
「死亡者全員が75歳以上だった」と言われている。

ノルウェー医薬品庁に話を聞くと、
「死亡者とワクチンに関連性があるかどうかは、さらなるデータと分析がなければ、結論づけることは不可能です」
とコメントした。ノルウェー全土の高齢者施設では、通常時でも毎日多数の死亡者が出ているのも事実だからだ。

しかし、今回の死亡者はいずれもワクチン接種後1〜9日以内に亡くなっている。ワクチン接種が何らかのきっかけになった可能性は完全には否定し切れない。

長崎大学熱帯医学研究所教授のモイ・メンリン氏が解説する。
「mRNAワクチンは、人間の体内の細胞にウイルスの遣伝子情報を投入して、免疫を刺激するたんばく質を作る。そのたんばく質によって、防御免疫ができるという仕組みのワクチンです。mRNAワクチンはこれまで、承認されたワクチンとして、ヒトへの接種が行われたことがなかったため、未知の部分が多いと言えます」

日本で接種されるワクチンのうち、ファイザー社、モデルナ社のものは、このmRNAワクチンである。ノルウェーの「事故」は決して対岸の火事ではない。

アメリカではコロナワクチンの接種を受けた人のうち、百万人あたり約11.1人が発症している。これはインフルエンザワクチンなど一般的なワクチンの約9倍という数字になっている。

現時点ではこの有効率が半年程度は持続すると報告されているが、それ以降、どの程度維持できるかは判明していない。

「花粉症」と「太った人」は要注意

「非常にまれですが、アナフィラキシーショックの発症リスクがあり、アメリカ、イギリスなどでも、重いアレルギー体質の人への接種には注意喚起がされています。ァレルギー体質、特にアナフィラキシー経験がある人は事前に医師と相議してください」

スギやヒノキの花粉症や、卵、甲殻類といった食ぺ物アレルギーはもちろん動物アレルギーや金属アレルギーを持っている人も慎重を期すべきだろう。

「現時点のデータから、mRNAワクチンの安定性は高いとされています。ただ、まだデータの蓄積が少ないため、65歳以上の高齢者は接種に慎重になったほうがいいと思います」(前山モィ氏)
ノルウェーの犠牲者のように、基礎疾思を持っている人も要注意だ。高血圧、肥満症、糖尿病、心臓病などの基礎疾患があると、コロナは症状が重篤化しやすい。これらの病気にかかっている人はワクチン接種においても、大きなリスクを抱えている可能性がある。
「心配なのが自分の基礎疾患を認識していない人です。実際は基礎疾患があるのに、それを把握していないという人が一定数います。そういった人が知らない間に接種を受けるというのは、リスクが高い」(モイ氏〕

接種すべきか決めるために、高血圧や糖尿病のように簡単な検査で判明するものはもちろん、できる限り自身の持っている疾患を確認しておくことが不可欠だ。

ワクチン接種は政府から「推奨」はされるが、義務ではない。しかし、いざ接種が始まれぱ、ワクチンを打っていない人が、「非国民」扱いを受けることも起こりえる。