新型コロナ「ワクチン」7つの不安©️週刊女性(2021.01.19)

新型コロナ「ワクチン」7つの不安。村上 和巳氏の見解

村上 和巳
日本のフリージャーナリスト。宮城県亘理郡亘理町出身。仙台第一高等学校、中央大学理工学部卒業。1994年じほう入社、2001年に退社後フリージャーナリストとして活動。(ウィキペディア)

猛威をふるう新型コロナウイルス。
そんな中、私たちが待ちわびるのがワクチン接種の開始だ。
専門家も期待を寄せる一方で、接種できる時期や費用、安全性などには、まだまだ不安が残る。

専門家が懸念するポイント

※記事をまとめ直しました。

  1. 一斉接種2月下旬はほぼ不可能
    2021年1月4日、菅義偉首相は
    「2月下旬までに接種開始できるよう政府一体となって準備する」と記者会見で述べた。
    かすかに明るい兆しが見えてきたようにも思えるのだ……。
    「これは菅首相が政治的な立場から願望として発言しているだけです。
    まずは医療関係者、65歳以上の高齢者、重症化リスクの高い基礎疾患がある人の順で優先的に接種が行われる。
    「一斉接種が始まるのは早くても夏ごろでしよう」
    重症化リスクの低い20〜30代の接種時期はそれより遅くなるかもしれない。
  2. 日本人への臨床データが少ない
    「新薬を承認するときは専門家が厚生労働省の審議に参加し、安全性などを科学的に判断するのが原則。日本人での臨床試験データの検討も含めると2月下旬はやや性急すぎるのでは」
    ワクチンの真の効果や副反応は数10万人規模の接種結果で検証される。しかし、コロナワクチンの臨床試験参加者数は10万人に満たないため、まだまだ検証が足りていないのが現状。
    「実は、今わかっているデータの多くはアジア人以外の被験者によるものです。もちろん日本人でも臨床試験はしていますが、データが少ない」
  3. 重症化を防げるかどうかは不明
    肝心の効果はどうだろう。
    「コロナワクチンを接種した人と、していない人の感染率を比較したところ、接種した人の感染率は接種していない人よりも9割以上低かった。当初、WHOは感染率を5割低下させるなら有効なワクチンだと想定していたのですが、実際にはそれよりもはるかに高い有効性でした」
  4. 効果が持続する期間も不明
    インフルエンザのように季節性はなく、年間通して流行する新型コロナウイルス。
    感染防止には最低でも年2、3回の接種が必要になるだろう。気になるのが費川だが、初回は国が全額負担する。ただし、2回目以降は数千円ほど実費がかかる可能性も。
    「インフルエンザワクチンは接種しても最大2人に1人は感染します。ただし、その場合、ワクチンを接種している人は入院するほと重症化するリスクは低くなります。ですが、コロナワクチンが重症化のリスクをとの程度減らせるのかはわかっていません」
    ウイルス変異に対する効果は? ©️とくダネ!(1.22):画面以下同じ。
    ウイルス変異に対する効果は?

    ウイルス変異に対する効果は?
  5. 副反応が出る可能性がある
    「できたばかりのワクチンを打つことに抵抗感や不安がある人は当然いるでしよう」
    100%安全なワクチンはない。一般的なワクチンの副反応は数10万人に1人、複数回接種するのであれば10万人に1人ほどの割合で起きている。
    では、コロナワクチンではどのくらいの割合でどんな副反応が起きるのか。
    「今のところ正確な頻度は不明ですが、打った直後『アナフィラキシーショック』が起こる可能性があります」
    また、いくつかのワクチンではごくまれに接種後しばらくしてから手足が動かなくなる『ギラン・バレー症候群』のような神経性の副反応が出ることもある。こうしたことが起こる可能性も考えられます」
    コロナウイルス副反応
  6. 接種場所が限られてしまう
    接種場所や時間などは、各自治体によって少し違います。下は川崎市の場合。©️とくダネ!(1.22)
  7. 接種証明書の提出を求められる可能性も
    ワクチン接種が感染予防では最も効率がいい手段だ。接種が義務化されることはないだろうが、感染防止の観点から学校や職場などで接種証明書を求められる場面も出てくるかもしれない。

新型コロナ「ワクチン」7つの不安を超えて、明るい兆しも

不安なことはかりではない。コロナワクチンが現状を打破する希望にはなる。
変異株に関しても現状では効果があると推測されている。

「うまくいけば、来年の今頃(2022年1月)にはステイホーム状態が改善されると考えられます。
今後、今よりも効果の持続期間が長く、より安全性が高いコロナワクチンも開発される可能性は十分にあります。
個人的にはできるだけ早く接種するほうがいいと思います。接種すれば生活の自由度はずっと上がります。ウイルスがこの先、完全になくなることはありません。コロナ前に限りなく近い生活に戻る最短ルートがコロナワクチンなのです」

図-コロナワクチン種類
©️プレイボーイ(2021.01.25)