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「車に異常」無罪主張。アクセル踏み間違い否定!
昨年4月に起きた事故の初公判が昨日10月8日に行われました。
この事件で特に記憶に残っているのは、テレビで見た飯塚幸三被告(当時88)の実況見分です。2本の杖をついて、ゆっくりおぼつかない足取りでした。
「こんな人が運転していたのか!」と驚くばかりでした。
事故を起こした飯塚被告は、技術系役人の事実上のトップ、旧通産省・工業技術院院長をはじめ、数々の経歴をもつ「計測・計量学」の権威でした。事故後、体調面などから逮捕されなかったことで「上級国民」などと呼ばれた飯塚被告は結局、2020年2月に在宅起訴されました。
この事件をきっかけに、高齢者運転事故の関心を高めるきっかけになりました。
飯塚幸三被告「アクセル踏み間違い否認」
(以下読売新聞2020年10月9日より)
東京・池袋で昨年4月に起きた暴走事故で、自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)に問われた旧通産省工業技術院の元院長・飯塚幸三被告(89)の初公判が8日、東京地裁(下津健司裁判長)で開かれ、被告は「車に異常が趨きて暴走したと思う」と述べ、無罪を主張した。検察側は、被告がブレーキとアクセルを踏み間違えたことが原因としており、公判は「過失の有無」が争点となる。
検察側の冒頭陳述によると、被告は当時、助手席に妻を乗せてレストランに向かう途中だった。事故現場の手前で、前を走る車両に追突するのを避けるために車線変更を行い、緑石に接触したが、そのまま加速を続けたという。
さらに、被告の車は2008年の購入以降、半年ごとの定期点検などでアクセルやブレーキに不具合は見つからなかったと説明。車に搭載された「故障診断装置」の解析でも異常は発見されず、アクセルを踏み込んでいたことを示すデータが残っていたと指摘した。検察側は、被告の車のドライブレコーダーの映像など60点超の証拠を提出した。次回の公判は12月3日で、事故の目撃者の尋問が行われる見通し。
夫「怒り、虚しさ、悲しさ」
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「謝るのであれば、罪を認めてほしい。
遺族の無念さと向き合っているとは思えない」
閉廷後の記者会見で拓也さんは語気を強めた。
拓也さんは入廷する飯塚被告を見た際、「怒りやむなしさ、悲しさがこみ上げた」といい、被告の無罪主張には「ただただ、残念だ」と話した。
(以上、読売新聞)
【続編:池袋事故】飯塚被告は何を語ったか?
池袋事故がかえたもの「遺族と被告の居間」2020/03/20
Q.被害者の遺族に対しては?
「本当に申し訳ないと思っております」
Q.運転ミスはなかった?
「裁判に関わることなので控えさせて……」
Q.事故前から歩くのは大変だった?
「去年の夏ぐらいから急に悪くなった」
(事故の後からということか!)
Q.フランス料理店に向かっていたのか?
「急いではおりませんでした。
ビストロ、町の小さなレストランです」
終わりに
検察が言うように、
被告の車は2008年の購入以降、半年ごとの定期点検などでアクセルやブレーキに不具合は見つからなかった
「故障診断装置」の解析でも異常は発見されず、アクセルを踏み込んでいたことを示すデータが残っていた
これが事実ならば、
飯塚幸三被告戸弁護人は嘘をついていることになる!
反対に、検察の上解析はでっち上げなのか!
この解析の信憑性により、裁判の結果は左右されることになります。
次の記事も読んでみてください。
暴走か故障か?? なぜEDRを使わないのか?? 痛ましい事故の原因を追及をせよ
- 「アクセルが戻らない」を検証する唯一の方法をなぜ追求しない?
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トヨタ車のせいにする"上級国民"
(週刊朝日10月13日)
起訴状の内容については「アクセルペダルを踏み続けたことはありません。車に何らかの異常が生じたために暴走したと思っています」と否認。
弁護人も「被告人に過失はない。システムに何らかの突発的な異常が生じ加速し、事故に至った可能性がある。過失運転致死傷罪は成立しない」と、無罪を主張した。
※被告は思い、弁護人は可能性を言っているだけで、何の根拠も示していません。
次の検察側のデータが提示されれば、はっきりします。
これに対して検察側は
「制御システムに異常を示す記録はない。アクセルペダルを踏み込む記録を示すデータ、ブレーキペダルを踏んでいないことを示すデータがある」と主張した。
被告側から"悪者扱い"されたのが、トヨタ自動車の人気ハイブリッド車「プリウス」。トヨタは初公判のやりとりについて
「裁判で真実が明らかにされるということですので、その推移を見守っています。証拠があると理解しています」(同社広報部)と応じた。
一般的に車には電子信号を記録する装置が備わり、それを解析すれば運転時の様子がわかる。被告の車は衝突で大きく損傷していたものの、(動かぬ証拠)が残っているはずだという。ちなみに飯塚被告が新車で購人したのは2008年とされ、今のようにアクセルの踏み間違いがあれば加速を抑制するシステムは搭載されてはいなかった。
サンデー毎日(10/13)には、こう書かれている
高齢をタテに執行猶予で逃げ切るのかとも思えるが、いや、間違いを認めない、否定されたことのない人生を送ってきた高級官僚が不名誉を受け入れないだけかもしれない。
だとしたら、犠牲者は浮かばれない。(山本貞夫)