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がんで死んだ父、2人に1人が死ぬ現代の丸山ワクチン
私の父は45年前、がんで入院して1ヶ月も経たないで死にました。
その時に、確か「丸山ワクチン」という言葉を聞いた記憶があります。医者は「丸山ワクチン」を認めていなかったため、個人(家族)の責任で使っても構わないというような話だったと思います。
しかし、「丸山ワクチン」を投与するかどうか考えているうちに、父はあっけなく死んでしまいました。
今や、2人に1人がガンで死ぬ時代
2020年1月21日発売の「サンデー毎日」で「丸山ワクチン」を3回取り上げると記事にありました。改めて「丸山ワクチン」の真実を知っておくのも良いと思いました。
以下は、「サンデー毎日」(2020.01.21)記事の抜粋まとめです。
「丸山ワクチン」臨床試験が解明した衝撃の3大効果
- がん5年生存率10%向上
- 患者の生存期間を2倍延長
- 発がんリスクを4分に1に抑制
効用を巡り大きな議論を巻き起こしてきた、がん免疫薬「丸山ワクチン」。「3大効果」をはっきりと打ち出す臨床結果に続き、「なぜ効くのか」を明らかにする論文が発表されました。
「丸山ワクチン」とは何か?
1944年、丸山ワクチンは創薬されました。創薬者は後に日本医科大学長に就任する皮膚科医の丸山千里博士。丸山ワクチンはヒトの結核菌を熱水無毒化抽出して得られるワクチンで、当初は皮膚結核の治療薬として開発されました。
その後、丸山ワクチンが不治の病とされていたハンセン病、自己免疫が暴走する膠原(こうげん)病などにも著しい効果を示すことが分かり、丸山博士は「結核患者にはなぜか『がん患者』が少ない」という事実に気づきます。
ならば、同じヒト型結核菌から作られた丸山ワクチンにも「がん」を抑え込む効果があるのではないか。いや、あるはずだ——。
丸山博士が全国の協力医師に呼びかけ、がん患者への試験的投与を開始したところ、末期患者の長期延命をはじめとして、目を見張る効果例が続出したのです。
丸山ワクチン、承認申請却下と暫定使用の許可
1976年、ゼリア新薬工業は「丸山ワクチン」の製造承認を当時の厚生省に申請。
だが、中央薬事審議会(厚相の諮問機関)をはじめとする当局の対応は冷たく、5年後の1981年、製造承認申請は「有効性が確認できない」として却下されてしまったのです。
その間も含めて丸山ワクチン患者・家族の会を中心とする署名活動や請願運動を手弁当で支えてきた南木武輝弁護士は当時を振り返ります。
「当時の厚生省やがん学会には『一介の皮膚科医が開発した新薬など認められるものか』というムラ意識や利権意識があったのかもしれません。実際、先行類似薬の承認基準に合わせて申請を行っても、丸山ワクチンがそれまでの基準を満たすと見るや、薬事審は承認基準のハードルを引き上げてきました。要するに、仮に完壁なデータを付して申請を行ったとしても、製造が承認される状況にはなかったということです」
ところが、丸山ワクチンを切望する患者や家族らの訴えや世論をさすがに無視できなかったのか、急転直下、厚生省が有償治験薬としての暫定的な使用を許可しました。
【有償治験薬】患者が対価を支払うこと(有償)を条件に治験の形で投与を受ける仕組み。ちなみに、丸山ワクチンは日本で唯一の有償治験薬です。
丸山ワクチンの効能、最近の研究論文
丸山ワクチン、これまでに明らかにされた3つの効能
- コラーゲンを増殖させてがんを封じ込める
- 生体の免疫力を調整してがんを自滅させる
- がん終末期に発現する辛い症状を和らげる
ただし、丸山ワクチンが「どれくらい効くのか」、そして「なぜ効くのか」については、長らく決定打を欠く状況が続いていました。
丸山ワクチン「なぜ効くのか?」その1
2013年6月、衝撃の結果を集約すると次の3点となる。
- 丸山ワクチン投与群の「5年生存率」は非投与群のそれをおよそ10%も上回る
- 丸山ワクチンは「がんの増悪スピード」を49%も低下させる(患者の生存期間をおよそ2倍に延ばす)
- 丸山ワクチンは「発がんのリスク」を4分の1に抑え込む(がんの罹患・発症率を75%も低下させる)
丸山ワクチンは、なぜ効くのか? その2
「丸山ワクチンはなぜ効くのか」について、最近、画期的かつ歴史的な二つの研究論文が相次いで発表されました。論文を発表したのは前日本医科大医学部微生物学・免疫学教室主任教授で丸山ワクチン研究の第一人者として知られる高橋秀実医師(66)。
これまで未解明に終わっていた謎が全面的に解き明かされたという点で、高橋医師が公にした今回の研究成果は、まさに決定的な意味を持ちます。
高橋医師「丸山ワクチンは古くて新しい最先端のがん免疫薬」
これまではジェンナーの種痘に代表される獲得免疫が注目されていましたが、ヒトには外敵を最初に迎え撃つ本源的なバリアーとしての自然免疫のシステムが備わっていることがわかってきました。
そして、この自然免疫システムの司令塔にあたるのが、樹状細胞と呼ばれる免疫細胞であり、丸山ワクチンはがん細胞によっていわば無能化された樹状細胞を元の状態に戻し、攻撃部隊であるキラーT細胞を体内で次々と誘導することで、がん細胞を死滅させることが明らかになってきたのです。
第1の論文
「丸山ワクチンのどの成分が樹状細胞を蘇らせるのか」も含め、丸山ワクチンががん細胞を死滅させるメカニズムなどを明らかにしたもの。
第2の論文
18年のノーベル医学・生理学賞受賞で脚光を浴びた免疫チェックポイント阻害薬・ニボルマブ(商品名はオプジーボ)少量と丸山ワクチンとの併用で劇的な効果が得られることなどを明らかにしたもだ。
(次回、第1論文の全容)