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「元気な100歳」は老後をどう過ごしてきたか「元気な100歳」は老後をどう過ごしてきたか
©️『週刊新潮』9/22号より

「100歳の奥義」100歳の壁を乗り越える3つのキーワード

「元気な100歳」は人それぞれで良く、共通するのは人生の終り方を考える「終活」はまっぴらごめんのようです。
現在のQuality of life(生活の質)の向上に力点を置いて暮らしていくことが重要です。(井上理津子氏のリポート)

【100歳の壁を乗り越える3つのキーワード】

  1. 「私は私」
  2. 「好きなことをする」
  3. 「ポジティブ」

100歳以上のお年寄りの数

1963年 153人
1981年 1,000人超え
1998年 10,000人超え
2012年 50,000人超え
2021年 87,000人

ある海外の研究では、2007年に日本で生まれた子供の半数が107歳より長く生きると推計されています。もはや、65歳は年寄りとは呼べないのではないでしょうか?

となると、平均寿命はともかく、健康寿命が重要になってきます。いかに長く生きるかではなく、いかに健康に生きるかが、今の時代の課題なのです。

それでは、3人の百寿者の生き方をみてみましょう。しかし、キーワードの一つ「私は私」を忘れてはいけません。

100歳三者三様。ウォーキング・ピアノ・読書三昧

【鮫島純子(すみこ)】渋沢栄一の孫娘は「オレオレ詐欺犯」にも哀れみの思い

置かれた環境と暮らしの中から見出した、心豊かに生きる思考法などを記述するエッセイスト。87歳でオレオレ詐欺にあいますが、犯人の暗転するであろう人生や親御さんの心情に心を寄せたとのエッセイも。また、70歳で水泳、80歳で社交ダンス、90代でヨガをはじめます。

歩き方にコツがあるんですよ。台湾ご出身のお医者様、荘淑旂先生に『姿勢が大事よ』と教えていただきました。顔をやや上に向けて背筋を伸ばし、肩の力を抜いて自然に腕を下ろし、腰を立てて。足は踵から地面に着くようにし、足の裏を踏みしめ、最後に爪先を着地させるんです」

【室井摩耶子】“心に持つ頭陀袋”とは?「終活?興味ないわ」

『マヤコ101歳 元気な心とからだを保つコツ』2022年7月発刊した101歳の日本最高齢ピアニスト。

「他人と比べない。世間の常識に全くとらわれない。"超人・マヤコ"です」とはマネージャーの言。そして、便利な『頭陀袋』を心に持っています。頭陀袋とは、托鉢僧が首からぶら下げている袋のことで、なんでも入る袋のことです。

マヤコさん、面白いこと嫌なこと、喜怒哀楽はいったん心の頭陀袋の中にしまいます。すると、嫌な気持ちはすっかりなくなり、嬉しいことや楽しいことは気分だけ残るそうです。やがて発酵したそれらを必要な時に取り出します。

しかし、どうやって喜怒哀楽を心の頭陀袋の中にしまうのでしょうか? ただ考えないと言うことでしょうか? 正直まったくわかりません。

またマヤコさん、「寝たい時に寝る、おきたい時に起きる、弾きたいときに弾く」そうで「終活?まったく興味がないわ」と言い切ります。

101歳のピアニストの真意、あるいは実態はまるっきり読んでもわかりませんでした。

【信友義則】映画の主役が語る「付録人生」と「広辞苑片手に読書三昧」

『ぼけますから、よろしくお願いします』続編『ぼけますから、よろしくお願いします。〜おかえり お母さん〜』の老いゆく両親のリアルを撮った2本の映画の主役。2022年、全国順次上映中。原作本もあり(新潮社)。

要支援1、介護サービス利用0。6時半に起き、裏庭の掃除、ゴミ出し。パンとフルーツ、ヨーグルトなどの朝食。午前中に新聞4紙をくまなく読む。昼食と夕食は白米を炊き、おかずは購入。肉が好物。夜は早寝、週3でジム通い。

そして、8畳の和室には、本や雑誌が山のように積まれていて、毎日読書三昧。奥さんが85歳で認知症になった時「おっ母を介護する体力つけにゃ」と週3のジム通いを始めたそうです。

信友義則さん、他人がとやかく言えない自由人です。こんなふうになりたいと思いませんか。

【今日の立ち読み】終わりに

人のふり見て我がふり直せ』といわれるように、私たちは小さい頃から常に他人から学ぶように教えられてきました。

しかし、鮫島純子さん、室井摩耶子さん、信友義則さんの生き方は真逆です。

  1. 「私は私」
  2. 「好きなことをする」
  3. 「ポジティブ」

井上理津子氏はリポートで100歳の壁を乗り越える3つのキーワードをあげました。

自由に生きる、何かを成し遂げる人は、周りのことは気にしないようです。それは、人に迷惑をかけないことが基本です。みんながみんな自分に一生懸命になれば、人のことなど気にしなくなり、平和になるのではないでしょうか。