「極楽、極楽」お風呂は、市民のささやかな幸せ。
寒さが厳しくなってきた年末。暖房がなければ、風呂場で裸になるのが厳しいくらい。そして、暖かな湯船につかった瞬間、思わず、
「極楽、極楽」
と、つぶやいてしまうシニアは多いと思います。
若い時から、お風呂は大好き。よほどのことがない限り、お風呂に入らないことはありません。そして、約14,000人お高齢者の調査によると、
毎日浴槽で入浴している人は、3年後に要介護状態になるリスクが、毎日入浴しない人と比べて29%も低いことが判明。また、幸福感も高くなります。
(『女性セブン』今週発売から)
お風呂研究20年の医学博士が教える
(東京年大学 人間科学部教授 早坂信哉)
症例別お風呂の入り方
不眠症
40℃20分。寝る1〜2時間前にゆっくり入浴する。
冷え性
40〜41℃10分。ぬるめの湯にゆっくりつかるのが◎
高血圧
38〜40℃15分。ぬるめの入浴は血管を広げて血流を良くするため、血圧を下げる効果がある。
頭 痛
38〜40℃15分。肩や首、頭回りの緊張を和らげ、血流を良くする。ただし、偏頭痛はお風呂は厳禁。
花粉症
38〜40℃15分。ぬるめの湯で血流を良くして鼻づまりを解消。
便 秘
38〜40℃15〜20分。浴槽に入りながらお腹に「の」の字を描くようにマッサージする。
疲 労
(40℃入浴⇆30℃シャワー)で3回繰り返す。温冷交代浴で疲労物質を減少させる。
疲れ目
38〜40℃15分。ホットタオルを目に当てることと、マッサージを交互にする。目の周りに酸素が送り込まれて疲労物質が取り除かれる。
やる気が出ない
42℃5分。熱めの湯の刺激で、交感神経に働きかける。
お風呂の6大効用
- 温熱作用:血流&新陳代謝がアップ
血流がよくなり、体にたまった老廃物などが体外に排出されるため、疲れがとれる。肩こりなど慢性の痛みも緩和。 - 静水圧作用:足のむくみを解消!
水圧によるマッサージ効果で、下半身にたまった血液や体液が押し戻されてむくみを解消。 - 浮力作用:体は軽くなりリラックスする
水中では、体重が10分の1になるため、重力から解放され体がリラックス状態に。関節への負担や筋肉の緊張も緩む。 - 清浄作用:皮膚の汚れがきれいに
湯につかるだけで毛穴が開き、皮膚の汚れや皮脂がしっかり落とせる。 - 蒸気作用:免疫力がアップ
鼻やのどの粘膜に湿り気が与えられることで、免疫力が高まる。風邪予防にも◎。 - 解放・密室作用:究極のリラックス空間!
ひとりで裸になれる浴室は心と体が解放されるので、ストレス解消効果が高い。
風呂の効用を知って
何気なく、毎日入っているお風呂。お風呂の入り方と効用を知って、少しでも疲れをとり、リフレッシュしましょう。
私の場合は、疲れ目対策。湯船に浸かる時は、ホットタオルを目に当てることと、マッサージを交互にすることを日課にします。